併願は当たり前の保育士採用~ちょっとした気遣いで差別化を図る~

採用

他の保育園と同時応募(=併願)するなんて失礼だ!けしからん。

保育士の採用担当者の方からそんな声が聞こえてきそうな今回のテーマですが、私が採用業務に従事していた際の感覚値で言うと中途の保育士に関しては平均3社くらい同時に応募していることがほとんどです。
保育士の有効求人倍率がピーク時には6倍に迫る首都圏であれば求職者の選択肢も多いことから、併願することが当たり前の時代に来ていると思います。

保育園の採用担当として2年半従事してきた私の経験から、当社に入社してくれた保育士からの生の声を元に面接対応時に差別化を図る方法についてまとめてみました。

*今回の記事は正社員(常勤)の雇用形態を想定して作成をしています。

 

1. 保育園を併願することは悪いことなのか?

・単願即決の危険性

保育園の採用として面接を実施する際、併願先の状況をヒアリングすると、

今のところ御園しか受けていません

という方が一定数いらっしゃいます。

その際、どのような心理状態になりますか?

よしよし、ウチしか受けていないのであれば一気に囲い込んで採用決定まで持っていこう!

目の前の保育士を採用したいあまり、このような気持ちでクロージングに走ってしまう採用担当者の方がほとんどだと思います。

しかし、よく考えてみてください。

紹介会社からの斡旋が多いこのご時世、その求職者を担当している営業担当の方は本当に皆さんの園の特徴・メリット・デメリットなどを求職者に伝え、しっかりとマッチングした上で斡旋してくれているのでしょうか?

ほとんどの場合、答えは「NO」もしくは「分からない」という回答になると思います。

保育士採用市場において私が現在最も危機感を持っているのは「マッチング不足による負のスパイラル」です。

 

・保育士採用市場の負のスパイラル

まずは下図と解説文をご確認ください。

保育士採用市場 負のスパイラルイメージ

<解説文>

①    保育園側から紹介会社へ求人依頼

求職者は売り手市場に慣れてしまい、自分に合った求人を探す行為は紹介会社任せ。

②    紹介会社から求職者への求人提案・面接調整
紹介会社はそこまで深くマッチングせず場所・お金・福利厚生などの表層的な部分の掛け合わせで面接をセッティング。

③    応募・入職
保育園は人手が不足しているので言い方は適切ではありませんが、保育士有資格者であれば概ね採用してしまう。

④    紹介手数料の支払い
正社員・保育士の首都圏での紹介手数料相場:75万~100万円

⑤    保育士の入職後、ミスマッチが発覚し結局短期で退職

①    に戻る

紹介手数料(採用コスト)が嵩み、どんどん経営を圧迫する

保育園の採用担当者の方であれば、上記の負のスパイラルイメージを大なり小なり経験したことがあるのではないでしょうか?
私自身も、自社園の採用業務に従事しはじめた初年度はこのスパイラスに陥る危機的状況を経験したことがあります。

 

・ミスマッチを防ぐには併願が望ましい

前項にて説明した負のスパイラルに関しては複合的な問題が入り組んでいます。
一朝一夕で課題解決が出来る訳ではありません。

ただ、一つ言えることは求人側も求職者側も「ミスマッチを防ぐ努力をすべき」ということです。

ほとんどの皆さんが「衝動買い」をした経験があると思います。(もちろん私も)

比較検討をすることなく、よく考えずに感覚的な理由でモノやサービスを購入することが衝動買いですが、「何で勢いで買ってしまったんだろう・・」と後から後悔するケースも多いですよね。

保育士の求職活動に関しても同じだと思います。
それぞれの保育園には給与面や立地・施設形態等の表層的な部分だけでなく、保育方針や職員の持つ雰囲気などの個性があります。
自分に合った保育園がどういうところなのか?を保育士がしっかりと自分の目で見て比較検討する為には複数の園を併願することが一番近道なのではないでしょうか?

もし「御園以外応募していません!」という保育士が居た場合は、「他の園も色々と見てからご縁があれば是非当園にお決めください!」と余裕をもって対応することが、長い目で見ると双方にとってプラスにつながるのではないでしょうか?

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3. 併願先と差別化を図るちょっとした工夫

それでは、併願先の保育園と「ちょっと違う」と求職者に思ってもらえるような差別化ポイントについて説明していきます。
私自身が保育士の採用業務に従事していた際に実際行っていた工夫になりますのでご参考いただければと思います。

 

・求職者体験を向上させる

求職者体験(CX)という言葉はご存知でしょうか?
ここでは、

求人に応募した求職者が「応募」から「入社」に至るまでの各プロセスで体験する内容。

と定義します。
例えば、自園の求人に応募があった際、求職者にどのようにアプローチしていますか?

  • メールのみでアプローチ
  • 電話のみでアプローチ
  • まず電話で接触を図り、つながらなければメールでアプロ―チ

どの対応オペレーションを選択しているか、で求職者の体験する内容は変わります。

メールのみの接触ではどうしてもコミュニケーションの量やスピードに限界があるので、色々と事前に確認したい事項がある求職者は文章を入力するのが「煩わしい」と感じるかもしれません。

電話のみの接触では、在職中の方は日中仕事をしているので電話を掛けてもつながらず、
着信履歴ばかりが残ってしまうと求職者は求人先の園に対して「申し訳ない」という気持ちになるかもしれません。

応募者対応ひとつとっても、内容次第で求職者が体験する内容は上記のように違ってきます。

 

・面接時の求職者体験が重要

それでは、一連の採用プロセスの中でどのプロセスの求職者体験を向上させることが最も差別化につながるのでしょうか?
答えは「面接・園見学時」です。
理由としては色々とありますが、一番はやはり対面でのコミュニケーションが出来ることです。
保育士は職種特性として対面・接触のコミュニケーション前提での業務を行っている為、直接情報を入手できる面接・園見学時が最も有効なのです

具体的に私が行っていた面接・園見学時に求職者体験を向上する工夫について説明していきます。

面接・園見学時の求職者体験を向上できる工夫の例

 

・園ではなく、最寄り駅で待ち合わせする=緊張の緩和

面接・園見学の実施時、通常は保育園の現地に求職者が一人で直接訪問するパターンが多いと思いますが、求職者は最寄駅からの道中緊張した状態で園に訪問することになります。
そこで、採用担当者が最寄り駅までお迎えに上がり、世間話をしながら園まで一緒に歩きます。
私の経験上、道中での会話の際求職者も結構フランクに話をしてくれるケースが多く、面接時にも本音で色々と話を聞かせてくれることにもつながります

 

・求職者の分のスリッパを事前に玄関に準備しておく=他者からの承認

道中の会話で盛り上がり、いよいよ園に到着です。
インターフォンを鳴らし玄関に入ると、自分たちの分のスリッパがきちんと用意されています。これは事前に園側にスリッパを設置しておくように依頼しておく必要がありますが、応募者である自分のことを園側が事前に承知している印象を与えることができます。

 

・おしぼり・お茶を季節に合わせて出す=接遇レベル

園に入り、面接を実施する部屋にお通しします。
しばらくすると、夏場は冷たいおしぼりと冷たいお茶、冬場は温かいおしぼりと温かいお茶をお出しします。(その他の季節は気温などにより適宜判断)
保育園の接遇レベルの高さを感じていただくことができます。

 

・手書きのウェルカムカードを事前に作成してお渡し=歓迎感

事前に求職者一人ひとりに合わせた内容の手書きのメッセージカードを作成し、面接時にお渡しします。

(例)地方から上京希望の保育士向け

本日はお忙しい中面接にお越し下さりありがとうございます!
宮崎県から転居し、社宅を利用しながら勤務を希望されているとお伺いしましたが、当園には九州から上京し同じく社宅を利用しながら働いている保育士が在籍しています。
園見学時にその職員とお話をする時間も設けていますので、不安なことや気になることが有れば何でも聞いてください!

一つ一つ手書きで作成することは大変かもしれませんが、メッセージカードをお渡しすることで、園全体で求職者を迎え入れようとする歓迎感を伝えることができます。

 

・面接官、園長だけでなく現場の職員との面談の時間を設ける=情報提供

面接官が本部の採用担当や園長が実施する場合は、園見学の際などに現場の保育士と求職者が軽く面談が出来る時間を設けておきます。

本部の人間や園長よりも、一緒に働くことになる現場の保育士に聞いた方が質問・会話も弾みますし、提供できる情報も実態に伴ったリアルな内容になります

 

・求人票・会社パンフは持ち帰ってもらえるよう印刷=情報の残存

面接や園見学を実施しても、情報として求職者の頭に鮮明に残っているのはその日限りと考えた方が良いです。
併願先が有る場合は、内定を出してからの回答に2週間かかる場合もありますので、求職者が法人の概要や求人内容をいつでも振り返って確認できるように、印刷物としてお渡ししましょう。

口頭・目で見ただけの情報よりも格段に残存期間が長くなりますので、併願先よりも先に面接・園見学を実施する際は尚更効果的です。

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3. おわりに

今回の採用ブログでは併願先との差別化を図るためのちょっとした気遣いについて説明してきましたが、内容を一通り読んでいただいてお気づきの通り、私たちも何も革新的なことを実施している訳ではありません。
また、お茶を出したりメッセージカードを作る理由は求職者に媚びている訳でもありません。

大切になってくるのは、せっかく時間を使って園に足を運んでくれる求職者に対しての感謝の意を行動で現すことです。

求職者への対応がおろそかであれば、子ども達や保護者様への対応も同じく行き届いていないかもしれません。
一事が万事、一つ一つの当たり前の対応を丁寧に・確実に実施していくだけでも「この保育園は他と違う」と求職者に思ってもらえるポイントとなるでしょう。

事業者ごとに細かいロケーションが違うと思いますので、自園に合わせてアレンジしながら実践してみていただけると幸いです。

 

4. きらぽんJOBについて

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お問い合わせ先
株式会社モード・プランニング・ジャパン きらぽんJOB事業部
TEL:03-6847-5790
Mail:breg@kirapon-job.jp